「一々、反応見るために寝たふりとか、うっとうしいんだけど!」

「まぁまぁ落ち着いて。突っ立ってないで座れよ」

そう言って、洋介は上半身の体を起こした。


どっちの家なんだか。

これじゃあ、あたしが洋介の家に来ているみたいじゃない?


あぁ……どうしよう。

また心臓がバクバク言い出した。

これじゃあ、身が持たない。


「洋介、喉乾かない? 麦茶でも持ってこようか? あとお菓子も」

「麦茶もお菓子もいいよ。さっき舞のお母さんが持って来てくれたから」

「え?」

テーブルの上を見ると、麦茶の入ったグラスとコンソメ味のチップスがあった。(まだ開けてはいなかった)