───ガン、ガン…… ───ドン ……また外した。 今絶対入ったと思ったのに。 「惜しいよ、今の」 「え」 振り返ると、そこには美凪が立っていた。 「バックボードのさ、ほら、あの黒い横の縦線。あれに当てるように打ってみなよ」 「…あ、うん」 あたしは、外してフロアに転がったボールを拾い上げ、もう1回ゴールに向かい合う。 しっかり狙って、シュートを打った。