「──寺原がやらせてくれない?」
「あぁ。もう3週間くらいやってねーよ」
そう言って、オレはタバコの火を消した。
ここは会社の喫煙ルーム。
ついさっき仕事を終えたばかり。
会社を出る前にここで一服するのが、オレの日課。
タバコを吸っていたら、同期で同じ部署でプライベートでもつき合いのある、篠田啓介が喫煙ルームに入ってきた。
そこで、オレは今ちょっとした悩みを相談しているところだった。
最近のちょっとした悩み。
まぁ。人に寄っては下らないことなんだよな。
それは、樹里がエッチを拒むようになったことだ。