そして、ビールを飲み干して。

ソファの上にゴロンと横になる。

何だか眠くなってきた……。

亮二は今日も残業で遅くなる。

今すぐ、ご飯の準備をしなくてもいいんだし。

あたしは少しだけ眠ることにした。

そう。少しだけのつもりだったんだけど……。




───数時間後。



「樹里…」

「んー?」

あたしは目をこする。

亮二の姿が視界に入り、パチッと目が覚めて慌てて起き上がった。

ふと壁時計を見ると、夜の9時を指していた。


「ただいま、樹里」

亮二があたしの隣に座る。

「お…おかえり。今、帰ってきたの?」

「あぁ。そうだよ。樹里はいつ帰ってきた?」