当然というか、
案の定というか、
喫茶店にいた人達はあたしとあかねに注目。

ううっ。声をひそめた意味がない。

もう恥ずかしい。

開き直ったように口を開いたのはあかねだ。 

「──樹里、ごめん」

「う…。ううん」

「でも、何でキス以上のことしてないのよ?」

「それは、あたしが体見られるのが嫌だから」

「まぁ。気持ちは分からなくはないけど、佐伯が可哀想だよ?」

「そうなんだけど…」

「せめて奉仕ぐらいしなよ」

「ほ…奉仕って…変な言い方しないでよ」

妙な言葉に変な想像しちゃう。