「はー。飲み過ぎたー」

「大丈夫か?」

「うん。何とか…」


そう言って、瑠衣はテーブルの上に顔を突っ伏した。

やべー。飲ませ過ぎてしまった…と、責任を感じてしまう。


「店出て頭冷やそうか? その前に立てるか?」

「平気平気」


瑠衣がイスから立ち上がったものの、少しフラついている。

全然、平気では無さそうだ。


会計を済ませ店を出るとすぐにタクシーを呼んだ。

待っている間、瑠衣が倒れてしまうのではないかと心配だったが…。

幸いにもタクシーはすぐに来てくれた。

でもホッとしたのも束の間だった。

運転手さんに行き先を告げる前に瑠衣は寝てしまったのだ。