あたしとは大違い。

あかねは華やかな美人だし、性格もハキハキしているし、しっかりしている。

いい出会いがないらしく、フリーというわけだ。



「もうすぐ6月も終わるわね」

あかねがまたため息混じりで言った。

「もうすぐ7月だね。早いよねー」

「夏本番だというのに、今年も1人の夏になりそう」

「あたしがいるじゃん! 海で花火しよう!」

「どうせ、佐伯も連れて来てもいいとか言うんでしょう?」

「えーっ。それは…。ほら、亮二のフリーの友達誘ってもらうとかしたらいいんじゃない?」

「ほー。樹里にしてはいいこと言うわね」

「一言多い」

「あらら。失礼」

なんて言って、あかねが頭を大ゲサに下げた。