そんな事を思いながら、ジッと目を凝らす。

僕の心臓が五月蝿いぐらい動きが早くなった。
あの子がいた。
夕日でオレンジ色に照らされながら、窓際で空を眺めていた。
…さて、どうしようか…
カバンが取れない…
あぁぁー

ガラッ

あの子と目があった。
僕がドアを開けたからだ！！
無意識すぎて自分でも驚いたし…
「あっ…あの…えっとー」
落ち着け自分！！
「クスッ」
僕の焦った様子が面白かったのか、あの子が笑った。
あぁ〜
自分が情けない…
「夢空 蓮くんだよね…」
「はっ…はい！！」
なっ…何で僕の名前知ってんの！？
「私、虹空 凛です。よろしく！」
「虹空 凛…さん」
「あっ！！虹空さんはやめてね！凛でいいよ！」
「なっなぜ？」
「なんか固っ苦しいじゃない！？だから！！」
「あっうん。分かった」
僕は、さっきまでの疑問を思い出した。
「なんでここに、いるの？」
「探してるんだ〜」
「なっ……」
『何を？』
そう聞こうとしたけど、聞いたらいけない気がした。
「ん？何？」
「うんん。何でもない」