『じゃあね』
凛がそれだけを言って去って行く。
『待って!待ってよ!』
僕がどれだけ、追いかけてもその距離は縮まることはなかった。
凛が暗闇の中に消えて行く。
『待って!』
「待って!」

ガタッ

あっ…
「大丈夫か…?」
先生が、未確認生物でも見るような目で僕を見ている。
「あっいや、すみません」
「まあ、一旦座れ…」
「はい」