*+プロローグ+*

本当は憧れていたんだ…………両親のような恋に。



『おにいちゃーんっ』

『なんだ六花(りっか)ー』

『あーそぼっ』

『いいぞーなにしたい??』

『えーとねぇっ、かくれんぼ!!』




…………そんなものはもう過去のものとなってしまい、もう戻ってはこない。

〈ずっとこのままでいたい〉

そんなことを思えるのは人生で数回程度だろうと、私は考えている。

実際、そんなことを思ったことなんてないから、
思おうとすら思わない。私はただ、平凡に生活していけばいい…………

ただ、この物語はそんな私の考えを破ってくれた

…………………恋の物語である。