ＫＡＴＡＮＡ

『こんばんは～！オーナー！ジン連れて来たよ☆』

サオリが元気な声を響かせた。

すると店の奥から身長190㎝ぐらいの細身の男が現れた。

『いらっしゃい♪サオリちゃん、今日も元気だね～☆』

そう言って優しく微笑んだその男の右胸には“オーナー”と書かれたバッチが付いていた。

『こっちは元気過ぎて困ってんだよ…。』

サオリの手を振りほどきながらジンが言った。

『まぁまぁ、そんなに怒っちゃサオリちゃんが可哀想だろ？お前の誕生日を祝ってくれる娘なんてサオリちゃんぐらいなんだから大切にしろよな☆』

そう言ってオーナーはジンの頭をポンと軽く叩いて、厨房へ消えて言った。

10分後…沢山の料理を持ってオーナーが再び現れた。
『な、なんだよこれ！？俺、金持ってないぞ！』

今まで見た事ないほど豪勢な料理にジンは驚き、その身を後退させた。

その姿があまりにも滑稽で、オーナーとサオリは爆笑した。

『あははははは…！なんだそのリアクション！！』

そんな二人をキョトンとした顔で見ているジンの顔は心なしか嬉しそうだった。
『よっし！それじゃあ、ジンの誕生パーティー始めますか！！』

オーナーの威勢のよい声とともにパーティーは始まり、それから四時間ほどジン達は楽しい時間を過ごした。