ＫＡＴＡＮＡ

するとサオリはいきなり目をキッとさせ、
『ジン！！今日が何の日か忘れたの！？』
とジンに対して怒りを露にした。

突然サオリの変貌にジンは動揺し、先ほどまでの怒りを忘れ、目を真ん丸くした。

そんなジンにサオリは畳み掛けるように説教をしだした。

『ジンはいつもそう！！いつも無関心過ぎ！！そんなにこの世の中が嫌いなの！？今日はジンの誕生日だよ！？年に一度の記念日なのに・・・。』

そこまで言った後サオリはうつむいてしまった。

その姿を見たジンは彼女が泣いていることを悟り、仕方なさそうに着替えだした。

３０分後・・・

『まずはぁ～、ご飯食べに行こっ♪超～お腹すいた！！』

先ほどまで泣いていたとは思えないほど元気なサオリがジンの部屋から出て来た。

その後ろには納得いかない顔のジンの姿があった。

≪なんかハメめられた気がすんだよなぁ・・・。≫

１８０度変わったサオリの表情は疑うには十分な証拠だったが、あえて口には出さずにサオリに付き合うことにした。