『な、なんだよこれ…』

突然起きた目の前の奇怪な出来事にさすがのジンも驚き、後退りした。

マユミも我が子の異変に驚愕し、その場に尻もちをついた。

『マユミ!ジン君!何かあったのかね!?』

サオリから発せられた光は父親のロバートも呼び寄せた。

『な…、この光は…。』

遅れて霊安室に入ってきたロバートもその異様な光景に目を見開いた。

しかし、ジンにはロバートのその表情が自分やマユミのそれとはどことなく違って見えた。

『ジン…ジン…』

サオリの声が聞こえた気がしてジンはロバートに向けていた目線を再びサオリに向けた。

その目線の先にはベッドから起き上がった状態のサオリがいた…。

ジンは自分の目を疑った。
ついさっきまで死んでいたサオリが生き返ったのだから…。

もちろんロバートもマユミもジンと同じように狐につままれたような顔をしていた。

しばらくして発光が止み、辺りに元の静けさが戻った。