パーティーもそろそろお開きって時…


カウンターで片付けをしていると、誰が話しかけてきた。


「美亜ちゃん♪」


「あ…」


オーナーと仲がいいあの女。


「随分、雪夜に気に入られているのね。」


「は?」


「1つ忠告してあげる。」


「………。」



「雪夜にあんまり深入りしないで頂戴ね。
てゆうか、早くこの店辞めて雪夜から離れて。」


何、この女。


「一体貴方はオーナーのなんなんですか?」


「さあ?」


「じゃあ別に言われる筋合いないですよね?」


「そうかしら?
今にわかるわよ。
貴方が雪夜にふさわしくない理由が。
早く離れた方が傷つかないで済むわよ。
雪夜の為にね。」



また不適な笑みを残し去っていく。



何なの…アイツ…


何でアタシがアイツの忠告聞かなきゃなんないのよ…


「美亜ちゃん、大丈夫?」

「あ…晴樹さん。
さっきの女の人と話してただけですよ。」


「何か言われた?
雪夜に近づくなとかなんとか…」


「まあ…そんなとこ。」


「彼女のことは気にしなくていいよ。
昔から雪夜になついていてさ、幼なじみみたいなもんだから。」


幼なじみ…



「本当にそうなの?」


「え?」


こんなこと馬鹿らしいのに…


イライラと嫉妬心で口が勝手に動く。


「だって、オーナーあの人と仲いいし。
見たことない笑いかたするもん…」



「美亜ちゃん大丈夫だよ。」


「ヒヨリちゃんは、雪夜にとったら妹みたいなもので特に恋愛感情とか絶対に抱かないから。
美亜ちゃんにとったら、
ローズの仲間みたいなものだよ。」



「そっか。」



でもあの女には嫌な感じがしてならない。