雪夜side。


晴樹が美亜にマジなんてな。


ずっと遊びでしか付き合わない晴樹が。


でも美亜は、フッた。



正直…ほっとした。

晴樹に、アイツと一緒に重ねてるって言われた時、
本当は半分当たってた。


こんなの良くないけど…
どうしたって
アイツと美亜を重ねてる。

だから取られる気がして
少し嫌だった。


半分は、美亜は少なくとも従業員で俺んなかで特別なやつだから。


まだ、美亜に対してどういう気持ちかはぐちゃぐちゃで…

よくわかんねえ。



でも美亜の側にいたい。




「オーナー。」

砂浜に座ってたら、
美亜がちょこんと隣に座った。


「おう、美亜。
花火やんねーの?」


「煙臭くなるし。」


「ふっ…
可愛くねえな。美亜は。」

「あのさ、晴樹さんのことゴメン。」


「もおいいって!
つか俺に謝られてもな~」


「だってオーナーの連れだし?客だし…」


「まあな。
晴樹はあれで立ち直り早いから気にすんな♪」


美亜にも、謝る気持ちあんのか。


他人に対して、全く感情ないと思ってたけど…


「ふぁ~あッッ…」


「あ?おい…寝んなよ?」

「………ぐうッッ…」


あー?
コイツ酒飲むと寝るタイプかよ…


つか水着…着たまんま。



俺に寄りかかって、
規則正しい寝息をたてはじめた。



ふっ…


寝顔は、幼いな。


まだ幼い少女。




ほっそい白い腕に飛んでる黒い蝶。


まさかこれまで一緒なんて…


のぞみ…