散々飲んで、食べた彼らは…


「爆睡だし…」

てゅかオーナーまで寝てるし。


床でごろ寝って…


「なーに、雪夜の寝顔見てんの?」


「うわっ…
晴樹さん、起きてたんですか?」


「まあね。
いい加減敬語辞めようよ。」


「いいんですか?
晴樹さんお客さんだし。」


「いいんだって♪」


「じゃ、辞める。」


「よろしい。
美亜ちゃん最近楽しい?」


「まあ。楽しいかも。」


「最初より顔が明るくなったから。」


「そうかな。」


「ね。
美亜ちゃんはさ、どうして家に帰らないの?」


「帰りたくないから。
ってゆうか、帰る場所なんてないし…」


「そっか。
でも、今は居場所ができたみたいだね。」


「そうかも。
アタシ、他人には興味なかったけど。
この人たち、ぐいぐい人の敷居またぐでしょ?
けど、逆にそれが居心地いいのかもね。」



「コイツ等もいろいろ抱えてるから。
勿論、雪夜も。」


へえ。
一番なんも考えてない龍もいろいろあるのか。


「晴樹さんも?」


「まあね。
じゃなかったら、ぐれたりしないし。」


確かに。



なんか、皆同じか。


なーんも考えてなさそうな、無邪気な寝顔のオーナー。


オーナーもいろいろあるのか。



何を抱えてんだろ。



「だからさ、いつでも言ってよ。
何かあった時は、力になるし。
話くらいなら聞くし。」



にっこりと優しい笑みの
晴樹さん。


「うん。」