マヒロが作ったご飯は、
最高だった。


そしてアタシは決めた。



「そうなんだ。
友達できたんだ。」


「うん。
タメには見えなくて、
清には勿体ないくらい美人だったの!」


晴樹さんに話さなければならないことがある。



「久しぶりにそんなに楽しそうな顔、見せてくれたね。」


「あのね、晴樹さん。」


「うん。」


「本当に勝手だと思う。
晴樹さんに助けてもらって本当に助かった。
優しくて、アタシが困ってるときはすぐに駆けつけてくれる。
そんな晴樹さんと一緒にいて本当に幸せだったよ。
大好きです。」


「でも、やっぱり俺には無理だね。
美亜の気持ちを俺に向けることはできない。」


「ごめんなさい。」


「あのバカ、今日来たよ。俺の店に。」


「え?」


「美亜が好きだってね。
美亜を返して欲しいって。
アイツ、あか抜けてた。」


嘘…


「多分、もうけりついたんじゃないかな。
のぞみに対する未練も
全部。」


「晴樹さん…アタシ。」


晴樹さんの目が潤んでいる。


いつも笑顔の晴樹さんが
見せる弱い顔。


「美亜…
最後だから…」


そう言って、ギュッと抱き締められた。


「本当にごめんなさい。
あなたの優しさに甘えちゃって…」


「謝んなよ…
美亜を好きになって
初めて幸せ感じた。
こっちこそありがとな…」