のぞみの母親に連れられ、書斎らしき場所に入った。

「詩織、此処には入るなと言っているだろ。」


中にはのぞみの親父さんが居た。


「あなたに話があるそうよ。」


そう言うと視線は俺に向けられた。


「お前ッッ!?」


「勝手に入ってすみません。話を聞いてください。」

「貴様と話す事などない。クズが…」


「あなたッッ
そんな言い方ないじゃない!」


「詩織は黙ってろ!!
いいか、務所上がりの貴様がのぞみに近づくなど許さないぞ。」


「それは…反省しています。


けど、のぞみの事ちゃんと考えてあげてください、」


「何だと!?」


「のぞみにもっと自由を与えてあげてください。
会社を継がせる事がのぞみの幸せなんですか!?

もっと、のぞみの事考えてあげてほしいんです。」



「他人が口を出すな…

森本!!
コイツをつまみ出せ!」


森本という男は
俺の腕をぐいぐい引っ張った。


「離せよ!
触んなッッ!!」


「いいか、二度と此処に来るな!!」


どうしたらいいんだろ…