「実亜ちゃん何見る?」


「晴樹さんは何か………。」



あ…


「実亜ちゃん?」


声が震えて出ない。


嘘…



何でこんなに胸が苦しい?


アタシの視線の先には
オーナーと新しい女がいる。


距離はすぐ近く。



どうしよ…
気づかれたくない。



「晴樹さんアタシこれ見る!チケットとって置いてくれないかな。」


「え?」


「と、トイレ行ってくるね!!」



アタシはその場から
去った。