しばらくして着いたのは、ラーメン屋さん。


「ここ、すっげえうまいの。」


晴樹さんに続いて入ると…


「お~!晴樹!
久々だな!」


すっごい元気なおじさんが厨房にいる。


でも柄は悪いかな。


晴樹さんの知り合い?


「達夫さん!久しぶり!」

「元気そうだな。
お!?その嬢ちゃん…って…晴樹。」


「葉月美亜ちゃん。
雪夜の店のバイトの子だよ。」


出た。


またその反応…


きっとこの人ものぞみを知っている。

「のぞみさんのこと知ってるんですか?」

ほらね。


「まあな。
嬢ちゃんは知ってんのか?」


「まあ。」


「そうなんか。
にしても、そっくりだな。」


「まあいいじゃんその話は。それよりいつもの2つね!」


「あいよ。」



「美亜ちゃん、ごめんね。」


「何が?」


「この人さ、雪夜の親代わりの人なんだ。」


「オーナーの…」


「雪夜の親は居ないから、だから達夫さんが雪夜の面倒を見てくれてたの。」


「そう…なんだ。」


「だから、全部知ってる。雪夜とのぞみの関係も。」


「………。」



「美亜ちゃんさ、雪夜がまだ好き?」


「好きじゃないよ…」


「そう?
でも忘れられないんじゃない?」


「そんなことない…」


「今のまんまでいいの?」


「いいよ…」