無価値。
この世界にお似合いの言葉だ。
クラス、3ー3
とても居心地が悪い。
まず、あそこで大袈裟に笑って絶えないトークをしているのが女子の中心的人物、椋田志保。見た目の美しい容姿とは裏腹に性格はきつい。
その横でバットで素振りをしているのが男子の中心的人物、井芹慎哉。明るくて誰にでも気さくだが自己中心的。
その周りに群がる連中達。
私も以前はあそこにいた。
でも、あの事件以来、私は抜けた。
いや、省かれたのだろう。
そして志保と慎哉、群がる連中に囲まれているのが、神崎隼人。
あの事件の犯人と噂されている。
あの事件。
それは、ちょうど半年前のこと。