私、本田癒月。
田舎の公立中学校に通う3年生。

ここは町に1つしかない寂れた中学校。
みんな、目が死んでる。
先生でさえもやる気がない。

私には友人といった人はいない。
表向きは友人だが、ただの他人だ。
絶妙な距離を保っている。
それを壊すのは簡単だ。
いつでも壊せる。
ふと、この作り笑顔をやめ、本音を言えばいいだけなのだから。

でも、そんな勇気はない。

孤独になるくらいなら今がまだマシだ。