そんな燐ちゃんに、首を傾げた。
「男の子?それはあり得ないよ。だって
私は男の子が苦手だし……心を許せるの
は、燐ちゃんパパと、燐ちゃんだけだも
ん」
「あはっ、親父は"男の子"って歳じゃな
いけどな」
「ふふっ、そんなことないよ。じゃあ、
いってきます」
「いってらっしゃい」
そういいあって、かなえちゃんとの待ち
合わせ場所へと向かう。
歩くたびに、フワフワと、レースのスカ
ートの裾が、膝上で揺れた。
今日はかなえちゃんとショッピングに行
くからお気に入りのワンピースを着てみ
た。
ピンクの花柄のワンピースで、袖がふん
わりしてて、裾には白いレースがくっつ
いてる。
それから、ピンクのリボン付きミュール
。
私、こういう女の子っぽいお洋服がすご
く好きなんだよね……。
待ち合わせ場所の駅前広場に行くと、か
なえちゃんの姿は見当たらなかった。