俺がそう言うと、ふーん?と豊は返事を
して。



「そういえば、空って澪ちゃんのこと、
アイツとか泣き虫兎とか……名前で呼ん
だことないよね」


「あ?んなわけ……」



……や、呼んでねーな。



まあ別にどうでもいいや。ていうか今は
、豊が吸ってるタバコの匂いが、俺の制
服にくっつくのが大問題だ。



それでアイツに約束破ってるとか言われ
たら言い訳が面倒だろうが。



「そーだっ!澪ちゃんで思い出した。今
日、どうだったんだよ?」


「は、何が?」


「だからぁ、愛しの澪ちゃんとの日直と
いう名のスイートタイムだよ!」



目をうっとりとさせてそういう豊。



なに言っちゃってんだコイツ。気持ち悪
ぃ……。



「愛しのとか、意味不明なんだけど」


「え?だって空って、澪ちゃんが好きな
んじゃねーの?」


「なんでそうなる」