ちゃっかり片手にタバコ持ってるし。
「えー、空のケチー」
「匂いつくんだよ。弟たちも居るんだし
、悪影響だからヤメロ」
俺には三人の弟が居る。上から、中1、
小三、そんで、最後が五歳。
お袋と親父はどっちも仕事人間で、二人
で会社を立ち上げて、今は海外で上手く
やってるらしい。
毎月、桁違いの仕送りが手帳に送られて
くるが、結局ガキ共の面倒を見るのは俺
だ。
「前はそんなん言わなかった癖に~!あ
、もしかして……澪ちゃん絡み?その心
境の変化って」
やたらとニヤニヤしながら俺を見上げて
くる豊。
ったく、化けの皮剥がして、こいつを世
の中の女子と教師に見せつけてやりてー
よ。
豊は普段、超優等生ぶってるから、多分
皆、超驚くと思う。
「……泣き虫兎は関係ない」
「泣き虫兎?ナニソレ」
「……アイツのあだ名」