澪の中での俺は、すごく低い位置付けな
んだろうな、と苦笑いした。
「澪を下僕にしたこと、澪から友達を奪
ったこと、謝りたかった」
「矢渕くん……」
「澪、ごめん」
もう一度、澪の目を見てそう言うと、澪
は何度も首を左右にふった。
大丈夫だ、というように。
「……あんまり俺と居たら、彼氏に怒ら
れるぞ。もう戻れ」
「でも……、」
「いーから!」
ちょっと強めにそう言うと、しぶしぶと
いったように澪は出ていき。
それと入れ違うようにして、金髪ヤンキ
ーの友達……芝崎が入ってきた。
「素直じゃないね?矢渕くん」
「なんだ、馬鹿王子様」
「……その呼び名、やめてくれる?」