今日はクリスマスで、澪とどこかに出掛
けようと思ったら、澪のお義母さんの計
らいで、何故か澪の家へとお邪魔する事
に。
あまりにも突然だったからめちゃくちゃ
ビビったし、今でも緊張してる。
俺みたいなヤンキー、煙たがられないだ
ろうか、と。
だけど実際、お義母さんは寛大だった。
全然そんなの気にしなかったんだ。
ただ一つ、気がかりなのは───……。
その事を想像して、ク、と眉を寄せた時
、ガチャンと玄関のドアが開く音が聞こ
えてきた。
それを聞いた澪が、嬉しそうな表情を浮
かべる。
「あ、燐ちゃんだ!」
やっぱり。
俺が気がかりなのは、まさにそれ。澪の
義兄だ。
あの胡散臭い微笑みは何度みても慣れな
い。慣れようとも思わないけど。