うつむきながら、たどたどしい言葉でそ
う言うと……



「はああぁぁあーーー!?」



って、かなえちゃんが思い切り叫んだ。



「かなえちゃん、声おっき……」


「いつ!?いつ、そんなことになったの
よ、ねぇ!」



私の両肩を掴んで、ゆさゆさと揺さぶる
かなえちゃん。



目が……血走ってるよ、かなえちゃん。



「あの……、き、昨日……命令されて」



そう言うと、ピクッとかなえちゃんの動
きが止まった。



「命、令……?」


「う、うん…。拒否権なんてないって、
言われちゃったし……」


「じゃあ、向坂くんの事が、好きって訳
じゃないの?」



向坂くんを……好き?