好きって……付き合って欲しいって……
そういう…事だよね?



どこかに付き合ってとかじゃなくて、こ
……恋人として、ってこと、だよね。



「あ、あの……」



どうしよう。


断らなくちゃいけないのに、身体が震え
て声が出てこない。



「わ、私───「悪いんだけど」」



ごめんなさい。


そう謝ろうとした声は、誰かの声に遮ら
れてしまった。



私も三木くんもビックリして、声の方を
振り向くと。



ドアに凭れるようにして、向坂くんが立
っていた。



「向坂、なんでここに───……」



怪訝そうにそう尋ねた三木くんを無視し
て、ずんずんと歩いた向坂くんがやって
来たのは……私の目の前だった。



向坂くんは一瞬私を見てから、三木くん
の方へと視線を戻し……