二学期に入ってすぐに行われた席替えで
、お隣になった三木唯斗(みき ゆいと)
君。
爽やかなスポーツ少年って感じで、黒い
短髪に、おっとりした目元と、笑うと覗
く白い歯が、印象的。
白いワイシャツの似合う男子、なんてコ
ンテストがあったら優勝出来そうだ。
だけど男の子に変わりはないから、やっ
ぱり苦手なんだけど……。
ちら、と窓側に目を向けると、向坂くん
が突っ伏して寝ていた。
窓から入ってくる風に、金糸みたいな金
髪がゆらゆら揺れている。
───向坂くんとは、随分と席が離れて
しまっていた。
それがちょっと残念だって思うなんて、
私、やっぱりどうかしてる……。
「澪ー、帰ろ!」
放課後、かなえちゃんに呼ばれた私は、
それに頷いて、かなえちゃんの横に並ん
だ。
「はー……疲れた」