「お前、泣き虫だし。
なんか兎みたいだから……。
お前のあだ名、泣き虫兎に決定な」



そんな風に言われて、いつの間にか、『
泣き虫兎』になってしまった私。



泣きそうになったり……プルプル震えた
りしてるのも、全部あなたのせいなのに




あなたが怖いからこんなことになってる
のに。



それでも私は彼には逆らえず、ただただ
頷くばかり。



だから。



「お前は今日から俺の女な。
……わかったか?泣き虫兎。
まあ拒否権なんて、ねーけどさ」



そんな風に意地悪に笑った彼に、逆らう
なんて出来なくて。でも頷くことも、出
来なかった。



「好きっていえ。
言えないなら……キスするからな」



そんな彼の怒った声を聞きながら、私は




そっと目を閉じた。