『そこには置いてないよ』

ニヤニヤしながら、戸城が言う


もしかして…バレてる!?あたしはあはは…と苦笑いした


『俺はそーいうのは、堂々と本棚に置いてあんの。見る?』

戸城が本棚に手を伸ばす


『見ない見ない見ないっ!!』

あたしは、手を思いっきり振って否定した

『慌てすぎだろ(笑)マヂ相沢おもれぇー』

戸城は腹を抱えて笑い出した

そんなに笑わなくても…そう思ったけど、目の前で笑う戸城に、あたしはすごく嬉しい気持ちになった








『ゴホッゴホゴホッ』

笑ってた戸城がいきなり咳き込む

『だっ大丈夫!?』

あたしは慌てて戸城に駆け寄った

そーいえば戸城風邪引いてたんだっけ…


『大丈夫大丈夫…久しぶりに笑ったからさ』

『戸城いつから風邪引いてんの?』

『んー…7月入ってすぐかな…』


そんなに前から!?

『病院は行ったの?』

『いゃ俺病院嫌いだから!』

ふっ

あたしは、思わず吹きだした