そのまま屋上でずっと寝てて、起きるともう外は暗くなっていた

もう6時じゃん…


グランドからは、野球部の声が響いていた



朔菟の家にでも寄ろうかと考えながら、教室に鞄を取りに行くと、相沢が一人残っていた


その目には、涙が溢れている






女の涙なんて、今までたくさん見てきた。でもそんな涙とは全然違う


綺麗だと思った――…




『慰めてあげよっか?』

そう言っていつもの俺なら、そのままラブホに連れて行ってたと思う

でも相沢にはそんなこと出来なかった。そんなこと…したくなかった…?