―――キィー…ッ



重たい扉を開ける。あたしは、東校舎の屋上にいた

『やっぱ屋上気持ちいいわ』

んーっと腕を伸ばし、空を見上げる。そこには、綺麗な青空が広がっていた

『……相沢?』

少し掠れた声が、上から降ってくる。扉の上を見上げると、欠伸をしながら、梯子を降りてくる戸城がいた

『今何…休み時間?』

『休み時間ってか昼休みだよ』

『はぁ!?起こしに来るならもっと早くに来てよ』

『別に起こしに来た訳じゃないから!はいっ』

あたしは拳を戸城に突き出した

『なっなに?』

恐る恐る出される手に拳を解く

そこから出てきたのは、数枚の硬貨


『昨日のマック代』


『なーんだ別にいいのに』

そう笑いながら、ポケットに入れた

『じゃあ…《ガチャ》

帰ろうと体を返すと、同時にドアが開いた



目の前に現れたのは、ナッチの不機嫌の原因川瀬だった





『うをっ珍しく起きてんじゃん…って相沢?』

戸城を見て、更にあたしを見て驚く川瀬

ん?戸城と川瀬って友達なの?



『何々二人で密会?』

『そうだよ邪魔すんなよな』

はいっ?

『全っ然そんなんじゃないから!!』

思いっきり否定したら2人に笑われた