一通り話終えると、戸城があたしに聞く

『…今でもその男のこと好きなの?』

あたしは小さく微笑んで、頷いた

『じゃあその男は幸せだな』

『そう…思ってくれてると、良いけどね』

窓の外はもう暗くなっていて、空には星が綺麗に瞬いていた






ブーブー♪

鞄の中で携帯が鳴ってるのに気付き、あたしは席を立った

『もしもし』

『あっすず?もう起きたぁ~今どこぉー?』

『えー…っと今から帰るとこ』

『そうなんだぁ』

ナッチはまだあたしが寝てると思って、電話をしてきたらしい…。ただするなら、もっと早くしてほしかったな…

電話を切り、席に戻ろうとしたら、あたしの席に知らない女が座ってた

制服から、隣の女子校の人だと分かる

もしかして、いまの彼女かな…?

あたしはただ遠くから、二人の様子を見ていた。もちろん会話は全く聞こえない

しかし鞄を置いてきてるので、このままでは帰れない…

あたしはゆっくり二人に近づいた