目が覚めると、そこは教室で、周りにはだれもいなかった


久しぶりに大輔の夢見ちゃったな――…

途中までは、すごく幸せなのに、最後には必ず現実に戻される…







『なーに泣いてんの?』

顔を上げると、いつの間にか目の前に戸城が立っていた


自分が泣いてることに気付き、慌てて涙を拭おうとすると、それより早く戸城の親指があたしの頬に触れた

『――――っ!?』

顔が赤くなるのが自分でも分かり、あたしは慌てて下を向いた

『あれぇ~顔赤くない?』

そう笑いながら、あたしの顔をのぞき込み、目があってしまう。それだけなのに、あたしの心臓はウザイくらいドキドキしていた

あたしはそれを悟られないように、鞄に教科書を詰め込みその場を立ち去ろうと立ち上がる

しかし、戸城の手があたしの腕を掴んだ

『…っな!はっ離してよ』

戸城の手を振り払おうとした瞬間、ギュッと強く掴まれた

『俺が慰めてあげよっか?』








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