『嘘……だってあみさんは……?』


戸城の顔を見ても、さっきの言葉が信じられなくて、ついあみさんの名前を出した


でも、戸城はフッと笑ってあたしの前にしゃがみ、近くなった目線で、真っ直ぐあたしを見つめる


『亜美とは、今日ちゃんと別れてきたよ。ずっと…亜美のことを、俺は引きずってたんだ…別れも言わずに、俺らは離れたからさ。でも、今日やっと言えたよ゛今までありがとう。幸せになれよ゛ってさ』


その言葉を聞いて安心したのか、また涙が溢れてきた



『戸城……あたしのこと好き?』



戸城の親指が、あたしの頬に触れて涙を拭うと同時に、耳元で囁かれた



『相沢……好きだよ』



誰もいない公園で、2つの影が1つに重なった



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