【戸城side】


『あたし……戸城が好き』


その言葉を残し、相沢は屋上から出て行った


一人残された俺は、その場から動くことができなかった



相沢が……俺を好き……?


相沢の好きな奴って、朔兎ぢゃなかったのか!?


でも、相沢が嘘であんなことを言うはずがない


じゃあ……朔兎のことは、俺の勘違いか……


そう思った瞬間、一気に顔が熱くなる


マヂかよ………


自然に緩む口元を抑えながら、相沢のことを追いかけようとしたが、亜美が頭をよぎった


亜美とのことを、ちゃんと終わらさないと……





俺は扉を開け、ゆっくり前に進んだ


【戸城side終】