あたしは無意識に戸城の手に握られた携帯を見た


『あみさんに……会いに行くの?』


その言葉にあたしは慌てて口を塞いだ


何聞いてんのあたし……


あみさんのことには今は触れたくないのに


『あぁ……うん』

戸城は少し困ったような顔をしながらも頷いた


『そっか…』

戸城と目も合わせずにあたしは呟いた




『それより相沢何か用あったんぢゃないの?』

『あっ…ううん…何でもないよ』

『そっ…じゃあ俺行かないといけないから……じゃあな』

『うん…』

あたしは一歩下がってドアから離れた



『ー――――っ!?』