ナッチに打ち上げの様子などを聞きながら、電車が来るのを待っていると、戸城のいるベンチの奥にいた、二人の男女の声が聞こえてきた


『はぁ!?あんたまぢありえない!!もう知らない』

『お前なんかに関係ねぇーだろ!うぜぇーんだよっ』

『あっそ、じゃあ別れよう!!もうあんたのこと信用できない』

『あぁ分かったよ。じゃあな!』




こんなとこで、別れ話かよ…

そう思いながらも、あたしは目を離せなくなっていた


男のほうは階段の方に歩き、女の方はこちらに歩いてくる


セーラー服を着た女の人は、雰囲気的にあたしと同じくらいだと思った


うっわ…なんかきまずっ


女は俯きながら近付いてくる。時折目を擦る仕草を見せた


目合わせないようにしなきゃ……


そう思い、目を反らそうとしたとき、女の足が止まった


『な…つめ……』





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