『今のがおまえの好きな奴!?メッチャイケメンぢゃんっ!!』

興奮気味に話す達生に、あたしは

『そうだよ…』

と、自分でも分かるくらい暗い声で答えた

戸城の横顔が、すごく寂しげに見えた…




『鈴夏どーかし『すずー達生ーおまたせぇ~』

『あっ!達生先輩久しぶりです~』


達生の声は、教室に入ってきたナッチとサチの声に、かき消された





しばらく4人で話したあと、達生は部活のために帰り、サチは後から来た友達と一緒に教室を出た


あたしとナッチは、交代の時間までのんびりおしゃべりをして、教室の奥に入った

『じゃああとヨロシクね』


『男子サボんないでよっ!』


と注意をする前半の人からエプロンを受け取り、メニューを確認して、あたしとナッチは表に出た




ホントは戸城と話がしたかったけど、交代の時間になってすぐに女子が戸城を誘いに来て、話しかけることができずに戸城は教室からいなくなった


でも、教室から出るときの戸城はいつもの笑顔だったから、あたしは少し安心した


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