ホントはいろいろお店回りたいんだけど、やっぱりこの格好ぢゃハズいし…達生とゆっくり話したかった


『あーー!』

いきなりナッチが声を上げる

『どうしたの?』


『達生彼女いるんだぁ~』

ナッチの指差した達生の薬指には、シンプルな指輪があった

『野球部のマネージャーと付き合ってんだ』

『マネージャー目的で野球部に入ったの!?』


『おうっ!』

普通に認めたよ…


『あたしも彼氏いるよぉ~』

『そーなん?見てぇ~』

『じゃあ見に行く?』

そう言って、立ち上がろうとするナッチを慌てて止めた

『今は顔見えないんぢゃないっ!?』

もうあそこだけは行きたくない

『あっ!そっか…そーだプリクラならあるよ!!』


ナッチはポケットから携帯を取り出し、達生に渡した


『うおっメッチャ格好いいぢゃん!さすが夏川。面食いだよなぁ』

『えーっ!!あたしより、すずの方が面食いだよっ今好きな人かなり格好いいもん』

『鈴夏好きな奴できたん!?良かったなぁ~』

目を丸くして驚いたあと、達生は笑顔であたしの肩をたたいてきた


達生も、あたしが恋しないの心配してたもんね…


『じゃあさぁ~今からすずの好きな人見に行こっ!!』

『行く!行く!』


ノリノリの二人を止めることなんて出来ず、あたしたちは教室に向かった