ナッチの家の前に着き、あたしは一度深呼吸をして、チャイムを押した


ーーピンポーン



『はいはぁ~い』

中から、懐かしい声が聞こえた


カチャ、ガチャッ


『あっ!すず姉だぁ~久しぶりですー』

中から出てきたのは、ナッチの1コ下の妹サチ。会うのはかなり久しぶり

『サチ久しぶり!!今年受験生だよね。もう学校終わったの?』

『そうなんですよぉー今日三者面談で、D判定だったからかなりやばいんですー』

それは、マヂでやばいね…って、そんなことはどーでもいいんだ!!


『サチお姉ちゃん帰ってる?』

『えっ?由衣姉なら、まだ帰ってきてないよ』


まだ帰っていない?

あたしは来た道を振り返ったが、人の姿はなかった…


『由衣姉と何かあったんですか…?』


『ううんっ何でもないよ!!勉強頑張りなよ。バイバイ』

ホントのことは言わず、あたしはサチの頭を撫でた

『はぁ~い!バイバイすず姉』





サチがドアを閉めるのを見届けて、あたしは目の前にある公園に入った