けど、ナッチと教室に戻ってきた戸城の様子がおかしい

いつもはすぐに自分の席に着くのに、今は男子の輪の中に入っている


それに…あたしと目を合わそうとしない…




そしてそのまま、また教室を出ていってしまった



『すずどーしたの?顔暗いよ』

あたしの前の席に座るナッチ


『戸城…なんかおかしかった。あたし避けられてんのかな…』

あたし…戸城に何かしたのかな……


『あぁ…もしかしたらさっき、すずに好きな人がいるって言ったからかも』


えっ………?


そんなことを笑顔で話すナッチが、信じられなかった



『何でそんな勝手なことするの!?』

『えっ……すず………?』


『最低だよ…』



そう言ったあと、ナッチは泣きそうな顔をしてたけど、あたしはそのまま教室を飛び出した。行き先なんてない…ただ一人になりたかった