『あれ…何これ?』

ナッチは、床に落ちていた白い紙を手に取り、それを開いたー…








みんなが歩く方向とは、違う方向に歩く

目の前には、誰も近付かない東校舎。その建物には入らず、フェンスと建物の間の狭い道を抜け、校舎の裏側に曲がると、もうそこには柏原さんが立っていた


ーーーガサッ


あたしの足音に気付いた柏原さんが、こっちを振り返る


あたしと目が合うと、柏原さんは微笑んだ。それに少し安心して、あたしは柏原さんに近付いた