「あの…」

男性の口が動き、はっとした。

まずい、いくら目の前にいるからって、大の大人がじっと他人を見るのはおかしい。

ってかその前に、オレは次で降りるんだ。


ごほんと咳をし、窓の方を向いて降車ボタンに指を伸ばした。


ごめん、若者…




「一緒に、寝ってくれますか?」