家に、キョウくんが来た。
突然だったから、驚いた。



休んでたときは、“家庭の事情”って言ってたみたいだから、お母さんのことかな・・・?とは思っていた。

「ラン先輩・・・母さん、死んだ」

頬に生暖かいものが流れた。

「キョウ、くん・・・っ」

キョウくんのお母さんのことは、知らないけど、きっと素敵な人なんだろうと思っていた。

・・・だって、キョウくんのお母さんだもん。

だから、私も会いたかった。

キョウくんの、彼女として。