初めて授業を受けたその日のうちに、高里先生が私のお気に入りリストに登録されたのは言うまでもないことで。




「高里先生おもしろいでしょっ?」




と真菜に翌日聞かれた。




「うんっ! めっちゃいい人だよね!」




当時中学2年生だった私は、もうすぐ3年生…受験生になるということも考えてどこか塾に通おうと考えていた。

私が住んでいたのは首都圏で。


その地域は受験にもかなり力を入れていて、中3の夏には学年全員が塾に通っていると言っても過言ではないほどその関係には熱心だった。




「私も伊丹(イタミ)に通う!」




伊丹…そこもまた、大切な私の人生の一部になる場所だった。

私は伊丹という塾のアットホームな雰囲気と、フレンドリーな先生たちに惹かれて伊丹に通うことを決めた。


塾激戦区の地域、その中から選んだ伊丹。




「教科はどうするの?」

「んー、とりあえず、数学と英語と理社かな。」




そうして、私は3月から塾に通うことが決まった。