気付けば年が明け、1月になっていた。


持田との交際は、傍から見れば順調だったんだろう。

だけど私に感情はなかった。



話していても、好きと感じない。
むしろうざいと感じていた。


好きだと思ったのは、どうやら勘違いだったようだ。

告白されて、優しい言葉を囁かれて、舞い上がっていただけかもしれない。


始めから、好きじゃなかったんだ。



そんな折、私は再び、知ってしまった。



「別れた…?」



和ちゃんが、彼女さんと別れていた。



「なんで?」



いつなんて、どうでもいい。
理由だけが気になっていた。

だって、結婚するかもって言ったじゃん。



「大人の事情。」



納得いかずもう1度訊くと、和ちゃんとしれっとした顔で答えた。



「気持ちのすれ違い。」