わざわざ、焼いてくれたんだ…。

嬉しさと同時に罪悪感が沸々と込み上げてきた。



先生、このCD焼く時、どんな気持ちで焼いてくれたのかな。私の事、考えながら…? …もれなくそう言う事になっちゃうよね。



嬉しさ半分、寂しさ半分。
これで、先生との話題はなくなってしまった。


そして、十分に理解していた。
これが、先生から、最初で最後のプレゼント。

プレゼントなんて良いように変換しすぎだけど、それでもいいと思った。



宝物にしよう。
もらったCDを胸に抱き思った。

最初で最後だから、なおさらだ。




それが、決定打だった。

高里先生。
あなたが好きです。



CDは今でも大切にとってある。

触れることすらもうないけれど、
それでも宝物だと言えるだろう。


その中身に興味がなくなっても、それ自体に意味があって。

どんなに埃まみれになっても、それを見るたびあなたを思い出す。


あの日々自体が、宝物だから。



あれは、あの日々そのものに繋がる宝物。